Search Engine Optimization、通称「SEO」は “検索エンジンの最適化”を意味する言葉として、広く認知されつつあります。
自社のWEBサイトを、検索結果の上位に表示させることが目的の「SEO対策」を適切に行うため、Googleの検索アルゴリズムに関する情報には耳ざとくなっている人も、今やとても多いのではないでしょうか。
“Google検索とSEO対策は、もはや切っても切り離せない関係である”のと同様、SEO対策は中国の検索エンジン「百度(バイドゥ)」においても、企業の成長(集客アップ⇒コンバージョンアップ)に多大な影響を与えます。
百度のSEO対策については、GoogleのSEO対策知識と同じように考えてもいいところと、そうでないところが混在しています。
つまり、GoogleのSEO対策に詳しい人であっても、百度のSEO対策で同じパフォーマンスが発揮できるとは限らないということです。
そこで今回は、百度でSEO対策が必要な理由と、百度SEO対策として実際にどんな施策を行うべきかを、簡単にまとめました。
百度SEO対策が必要な理由は「上位表示の難しさ」にある
GoogleのSEO対策を行って、“自社サイトが特定のキーワードの検索結果で上位表示する”メリットは、先述したようにWEBからの集客率をアップできることや、それにより売り上げをアップできることにあるでしょう。
百度SEO対策のメリットも、上記で挙げたものと大きく違いません。
ただ、百度SEO対策に限定して考える場合は、結果的な部分よりも「検索結果で上位表示させること」自体に、やや重きを置くイメージがあります。
それは、百度の検索エンジンが「関係性がある……かも?」という範囲まで、広く情報を集めてくるという特性を持ち、Googleの検索エンジンよりも、表示させたい自社の情報が他の情報に埋もれてしまう確率が高いためです。
要は、コンバージョン(サービスのお問合せ数や商品の購入数など)を増やす前に、まずは上位表示を続けること自体が難しいのが現状です。
百度検索のユーザーが、“最短ルート”でほしい情報にたどりつくこと。
百度SEO対策では、ここを特に重要視する必要があります。
⇒ 中国のメイン検索エンジン「百度」の特徴を詳しく知りたい人はコチラ
※「中国のメイン検索エンジン『バイドゥ(百度)』とは?」にリンクしています。
百度SEO対策でやるべきことの「基本」は、Googleとほぼ同じ
GoogleのSEO対策として行うことと、そして百度のSEO対策として行うことは似ています。
• 作ったサイト(新しいページ)のインデックス依頼
• 簡潔で分かりやすいデザイン・テキストにする
• サイトの表示速度を上げる
• タイトル、h1、h2に狙うキーワードを適切に入れる
• コンテンツの見出しや文章は“左から右へ”の可読性を重視 ……etc
※
日本語と同じだと言うこと
これらは、GoogleのSEO対策における重要事項なので、日本人向けのサイトの担当者様は、すでにご存じのことも多いかと思います。
ただ、Google検索のアルゴリズムと百度検索のアルゴリズムは内容が異なるために、Googleで有効だったSEO対策が“同じ水準で”、百度でも有効かどうかは分かりません。
そのため、GoogleのSEO対策と基本的にやることは同じでも、それを真似しただけで成功することには期待せず、百度は百度でSEO対策を練る・実行する心づもりが必要だと言えるでしょう。
また細かいところで、百度SEO対策‟だからこそ”効果があることだったり、逆に注意しなければいけないことがあったりします。
それらを項を改めて、解説していきましょう。
(h2)百度ならではの3つのSEO対策
1. ICP备案号(ICPライセンスの番号)を記載する
2. タイトルをできるだけ簡潔にする
3. ページ名は「_」で単語ごとに区切る
日本人向けWEBサイト(Google)のSEO対策しか行った経験がない人だと、ほとんど馴染みがないと思われる、百度ならではのSEO対策のポイントは上記の3つです。
以下で1つずつ、簡単に説明していきます。
(h3)【1】ICP备案号(ICPライセンスの番号)を記載する
※当社『HLカンパニー』のICP备案号 (赤線部)
百度の検索エンジンは、ICP备案号が取得され、それがきちんと明示されているWEBサイトを優先して検索上位に表示させる傾向があります。
ICP备案号とは、ICPライセンスを取得したら発行される固有番号のこと。
イメージとしては「営業許可証」に近いもので、‟ICP备案号が記載されているWEBサイト=中国政府の審査を通ってICPライセンスを取得した、信頼性の高いWEBサイト”だと認識されます。
「良いサイト」と「悪いサイト」をふるいにかけることをあまりしない、百度の検索エンジンですが、ICP备案号の有無は最低限、検索エンジンの信頼性に関わるものとして重要視しているのでしょう。
(h3)【2】タイトルをできるだけ簡潔にする
タイトルが分かりにくいサイトは、Googleの検索エンジンでも低い評価を受けやすいですが、百度の検索エンジンの場合は、それが顕著です。
• 3分で分かる……
• ○○は間違い!?本当は……
• 誰でもできる……
Googleで何らかのキーワードを検索した時、タイトルに‟引き”を持たせたサイト(ページ)が上位表示されることがよくあります。
実際に強いインパクトのタイトルに魅かれて、ついついページをクリックしてしまう人が多いことが、影響しているのでしょうか。
ただ、百度で上位表示させたいページにタイトルをつける時、上記で例に挙げたような工夫はほとんど必要ありません。
百度ユーザーすなわち中国人は、パッとひと目で内容が入ってこないページを好まないので、タイトルは「サイト内容+キーワードだけ」で構成されているような、きわめて簡潔・シンプルなものでいいのです。
百度SEO上、簡潔性が求められるのはデザインにおいても同様です。
詳しく知りたい方は、下記コラムを併せてご覧ください。
⇒ 中国受けするWEBページのデザインに見られる4つの特徴 ※上記ページへの「新しいタブ」が開きます。
(h3)【3】ページ名は「_」で単語ごとに区切る
※百度「木薯(タピオカ)」の検索結果。赤枠内のページ名に注目
中国のテキストは、ひらがな・カタカナを併用する日本のテキストと違い、ずらっと漢字が並びます。
日本人が中国語のテキストを見ると、あまりの読みづらさにちょっとビックリしますが、実は中国人であっても、画数の多い漢字がずらっと並んだテキストは、「理解に時間がかかって面倒」と抵抗を感じるようです。
そのため百度は、漢字がずらっと並ばないように単語が「_」で区切られているページ名を、検索上位に優先して表示させる傾向があります。
< ページ名の区切り方の例 >
• カテゴリページ:カテゴリ名_サイト名
• コンテンツページ:コンテンツキーワード_カテゴリ名_サイト名
(h2)まとめ
• 百度SEO対策はユーザーが「最短」で情報にたどり着くことが重要
• 百度SEO対策でやるべきことの基本は、GoogleのSEO対策と一緒
• ICP备案号の明記やページ名の付け方など、百度独自のSEO対策もある
以上、百度SEO対策が“どう必要なのか”、そして“どんなことをするべきなのか”について、まとめました。
Googleと同じく、百度も検索ユーザーの満足度を高めることを目指して、随時アップデートが行われています。
どんな百度SEO対策をとるべきか、細かい部分は刻一刻と変わっていると考えてもよいでしょう。
ただ、百度のアルゴリズムに「情報が古い」と判断されないよう、コンテンツ追加で常にサイトを活性化しておくことは、検索エンジンのアップデートの有無に関わらず、現状続けていて損はないSEO対策です。
制作した中国向けWEBサイトは、決して放ったらかしにしないことを推奨します。
当社『HLカンパニー』は上海に拠点を置く百度SEO対策に強い会社です。
百度SEO対策に悩まれている日系企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。