成果の出やすいWEBページは、総じてデザインが優れています。
“デザインが優れている”というのは、必ずしも流行のデザインが取り入れられていること、あるいはスタイリッシュなデザインが取り入れられていることを指すのではなく、検索ユーザーが使いやすいデザインを突き詰めているということです。
検索ユーザーが使いやすいようデザインをする必要性は、中国向けWEBページ制作においても、もちろん例外ではありません。
世界に通用する(日本でも常識とされている)、WEBページ制作のデザインの常識だけでなく、中国の文化性・国民性も考慮したデザインを取り入れると、より良い中国向けWEBページが完成するでしょう。
そこで今回は、中国で好まれるWEBページが持つデザインの特徴について、日本のWEBページ・デザインとのちょっとした違いを踏まえながら、お伝えしていきます。
「日本のWEBデザイン」と「中国のWEBデザイン」に大きな違いはある?
「日本のWEBページのデザインと、中国のWEBページのデザインに大きな違いはあるのか?」という問いには、「実は無い」と答えることができます。
というのも、基本的に中国で公開される日系企業のWEBページは、日本のWEBページのデザインを踏襲していて、現状それで見劣りすることはないからです。
では「日本のWEBぺージを綺麗に翻訳すれば、いい中国向けWEBページに仕上がるのか?」と聞かれれば、「そうともいかない」のが何とも難しいところです。
• レスポンシブ化で閲覧端末を問わず、見やすいWEBページに仕上げる
• 掲載するデータを軽くして、WEBページの全体を早く表示させる ……etc
上記のような、“デザインの本当に基本的な部分”は日本のWEBページ制作と同じ様に行うべきですが、中国で競合する他社にグッと差をつけるなら更にもう一歩、デザインの工夫を凝らすことが有効でしょう。
この“もう一歩のデザインの工夫”というのが、記事の最初にも述べた中国の文化性・国民性を考慮することを指します。
中国向けのWEBページ制作においては、「デザインを足す」のではなく、うまく「デザインを引く」ことが成功のカギの1つです。
中国受けするWEBサイトが持っている4つのデザインの特徴
1. テキストが読みやすい ⇒ 簡体字
2. 不必要な情報ができるだけ排除されている
3. 奥行き感よりも平面感が強い ⇒ フラットデザイン
4. 目的(サービス・商品)にすぐたどり着ける
上記は、中国の検索ユーザーが好ましいと思うWEBサイト、つまり集客率が高いサイトによく見られるデザインの特徴を4つ考察した結果です。
次の項目では、それぞれのデザインの特徴を簡単に説明していきます。
【1】テキストが読みやすい ⇒ 簡体字
中国の文章は、一般的にイメージされるように“漢字のみ”です。
日本の文章は漢字に加えて、ひらがなやカタカナも使えますから、読みやすい文章にすることは比較的簡単です。
しかし、ひらがなやカタカナのような表記方法が無く、どうしても漢字だらけになってしまう中国の文章は、どうしても窮屈な印象を与えがちです。
その窮屈な印象をなるべく抑えるため、中国のWEBページでは、画数が多く難しい漢字を簡略化した、「簡体字」という書体が使用されることが多いです。
中国の検索ユーザーは、読みにくい「繁体字」で作られたWEBページより、サッと目を通しやすい「簡体字」で作られたWEBページのほうを、好む傾向があります。
【2】不必要な情報ができるだけ排除されている
全世界の検索ユーザーも、不必要な情報は求めてはいないと思いますが、中国ユーザーは不必要な情報を嫌う傾向がより顕著です。
例えば関連性が薄い広告などが多数、目当てだったWEBページに入っていると、「もうこれ以上は見るのが面倒!」と離脱される可能性が高いのです。
様々なアクションが高速化された、現代の中国で生活するユーザーならではの思考に、きちんと寄り添わなくてはいけません。
【3】奥行き感よりも平面感が強い ⇒ フラットデザイン
日本のオシャレなWEBページでは、三次元的・立体的なデザインが採用されているのをよく見かけます。
本来三次元的なデザインは、「成果が出る・出ない」にそこまで大きく作用することではありません。
しかし、動きのあるデザインや奥行きのあるデザインに、魅力を感じる人が一定数いることも、また事実なのでしょう。
ただ、中国の検索ユーザーは、WEBページのデザインの奥行きや立体感を、気にしません。
むしろ、「デザインに奥行きや立体感、動きがあることで目的(サービス・商品)を見つけづらくなっているくらいなら、きわめてフラット(平面的)な状態のほうが良い」と考える傾向があります。
「WEBページのデザインは必ずしも作りこまれたものでなくてもいい」というロジックは、中国の検索ユーザーが表面化してくれているのかもしれません。
【4】目的(サービス・商品)にすぐたどり着ける
• 簡単なほうの漢字「簡体字」でテキストを表示すること
• 無駄な情報をできるだけ省くこと
• 平面的で見やすいデザインにすること
これらはすべて、目的(サービス・商品)にすぐたどり着くために必要な工夫です。
全体的なデザインの調整も、最終的には検索ユーザーが目的に到達する速度を重視するべきでしょう。
例えば、日本のWEBページにおいては、「注文完了」までに何度も確認ページが出る場合があるように、過程にある程度の“慎重さ”が求められているかもしれませんが、中国のWEBページの場合はそうではありません。
いかにして欲しい情報に素早く辿り着き、目標を達成することができるのか、その“迅速さ”に中国の検索ユーザーは、WEBページの価値を見出しているのです。
「これからの中国」に通用するWEBページに必要なデザインとは?
1. テキストが読みやすい ⇒ 簡体字
2. 不必要な情報ができるだけ排除されている
3. 奥行き感よりも平面感が強い ⇒ フラットデザイン
4. 目的(サービス・商品)にすぐたどり着ける
以上、中国で受け入れられる、すなわち中国で成果を出せるWEBページに見られる4つのデザインの特徴を、紹介しました。
他にも、中国向けWEBページで有効なデザインの工夫は様々あると思いますが、それらは「フォーカス度が高いこと」を共通させているでしょう。
“欲しいものがすぐに手に入るWEBページ”、それをかなえるデザインが将来的にも必要であるはずです。
中国向けのデザインを踏まえた成果重視のWEBページ制作は、HLカンパニーにお任せください。