購買力の強い中国市場への有効なアプローチ策の1つとして、中国向けホームページ制作があります。

ただし、中国のWEB事情や、中国のホームページ制作会社によく見られる注意点を踏まえておかない、例え格安で制作できたとして見栄えが悪く、ホームページからのコンバージョン(契約、お問合せ、売り上げなど)が取れないホームページになったり、知らず知らずのうちに中国国内でのWEB制作におけるどこかのタイミングで、日本では考慮せずともよい違反事項に該当してしまい、中国政府からペナルティを受けて多額の罰金支払いを命じられたりする可能性があります。

今回は、そうした痛手を避けるために知っておきたい、中国語ホームページ制作をする際の注意点について、まとめてみました。

中国語ホームページ制作ならではの主な3つの注意点

中国語でホームページ制作をするなら、必ずおさえておきたい注意点が3つあります。

  1. 1.中国サーバーにサイトを開設しないと2つのリスクがある
  2. 2.中国サーバーでサイトを開設するなら政府の許可が要る
  3. 3.中国独自の検索エンジンが普及している

まずはこれらの注意点を簡単に、1つずつ解説していきましょう。

【1】中国サーバーにサイトを開設しないと2つのリスクがある

「サーバーがどこの国にあろうと、制作するホームページの内容は変わらないのだし、別に何も気にしなくてもいいのでは?」という考え方は、正しくありません。

確かに、日本のサーバーで中国向けのホームページを作ること自体は、特に問題なく可能です。しかし、それには様々なリスクが伴うのです。

例えば、中国以外のサーバーで中国向けのホームページを制作しても、中国国内からではホームページが閲覧できない可能性や、アクセス速度が非常に遅くなる可能性があります。

「じゃあ中国にサーバーを置けば万事解決!自由に中国向けホームページを作れる!」となればいいのですが、事はそう簡単ではないのです。

中国人あるいは中国法人ではない人物が、中国サーバーを持つためには、とても複雑で面倒な手続きをパスする必要があります。

【2】中国サーバーでサイトを開設するには中国政府の許可が要る

サーバー設置問題をクリアできたとしても、“中国のサーバーで、中国向けホームページを開設すること”のハードルが、非常に高いことに変わりはありません。

その理由はやはり、中国のインターネット規制の厳しさにあります。

簡単に述べると、中国政府に届出を出して「解説してもいいですよ」という許可をもらうことができなければ、正式にホームページを開設することができないのです。誰でも簡単にホームページを作ることができる日本との大きな違いは、ここにあるでしょう。

中国でホームページを公開するために必要な許可を、日本ではICP登録あるいはICPライセンスと呼称します。このICPに関する手続きも、やはり非常に煩雑です。

数回申し込みを繰り返さないといけないことが珍しくないほど、中国政府の審査は厳しいようですが、その審査基準の詳細は公開されていません。書類に不備なく作ったつもりでも、突き返されてしまうことがあるくらいです。

だからといって、中国政府からの許可が下りていない状態でホームページを開設し、それがネットパトロールで中国政府に発見されてしまうと、即時にホームページが強制的に閉鎖されたり、せっかく取得したサーバーを没収されたり、多額の罰金を請求される可能性があります。

【3】中国独自の検索エンジンが普及している

ここまで述べてきたような、中国独自のインターネット規制の厳しさが影響し、中国では独自のインターネットサービスが普及しています。検索エンジンも、その1つです。

例えば、日本ではGoogleが使えて当たり前ですが、中国国内からGoogle検索は使えないことをご存知ですか?

中国国内では、Googleの代わりに百度(バイドゥ)が、検索エンジンとして主流なのです。

つまりSEO対策についても、日本で培ったGoogle向きのやり方ではなく、中国独自の検索エンジン百度に合わせたやり方を考えることが必要です。

ちなみに、ツイッターやYouTubeなど、その他のメジャーなインターネットサービスも、中国独自のものが普及しています。

担当者が注意すべきは「中国語ホームページ制作会社選び」

中国語ホームページ制作を外注するのであれば、ここまで述べてきた中国独自のインターネット事情が絡む注意点だけでなく、もっと根本的なところから慎重になることが必要です。

特に、“小規模の会社が日々起業しては倒産する”というサイクルが、日本よりも顕著である中国現地においては、信頼・信用に値する中国語ホームページ制作会社を選ぶことが、日本と比較して難しいのです。(中国では、デジタルマーケティングがさほど浸透しておらず、優良なホームページ制作会社の数自体が少ないと考えられます。)

ホームページ制作会社選びに関してよく聞かれるのは、下記のような失敗談です。

  1. ● 打ち合わせのデザインとは違うホームページが完成した
  2. ● ソースコードを独占されてしまい、自社でホームページを修正することができない
  3. 
⇒ 修正依頼を出すしかなく、その都度お金がかかってしまう

制作費用自体は安く打ち出していることが多いので、予算内に余裕を持って収めることができると思いきや、上記で挙げた理由が付いて、修正に次ぐ修正を出さざるを得ない状況になり、その都度追加料金を支払う羽目になってしまうというケースが、跡を絶たないようです。

特に下記の2つが当てはまる企業は要注意です。

  1. ● 実績が少ない制作会社
  2. ● 起業してすぐの制作会社

中国語ホームページの制作を依頼する会社を選ぶ時は、どこの制作会社が良いのかを厳しめに判断する必要があるでしょう。

【まとめ】信頼できる中国語ホームページ制作会社を選び、決して曖昧な契約を結ばない

ここまで、中国語ホームページ制作をする時の注意点について、お伝えしましたが抜けが無いように要点をまとめました。

  1. ● 中国はインターネット規制が厳しくリスクがある
  2. ● 検索エンジンはGoogleではなく百度がメイン
  3. ● 優秀な制作会社を探す必要がある

これらの理由から、中国語のホームページを作成する場合、中国サーバー内に信頼できる制作会社でつくったWEBサイトを置く必要があります。

またどんな事業でも同じかもしれませんが、中国語のホームページ制作は初めの一歩をつまずかないことが大事です。

しかし、中国独自のWEB事情は複雑で、この記事で取り上げたものリスク以外にも細かいリスクはいくつもあります。

そのために、中国語ホームぺージに限らないことかもしれませんが、パートナー選び(ホームページの制作・運用会社選び)には慎重になるべきでしょう。

また、料金トラブルを避けるため、少しでも内容が曖昧な契約は結ばないようにしましょう。

契約前のすべての疑問に明確に回答してくれる、対応力が高い制作会社が見つかることが理想的ですね。

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