2018年夏に発表された、中国のECサイトKaola(網易考拉)と第三者IT専門研究·分析機構であるAnalysis(易観国際)の共同調査による[ライフスタイル消費トレンドレポート]の概要をお伝えします。中国の消費者を顧客とする企業様にとっては興味深い情報だと思います。

全体的な傾向

中国の消費者全体の傾向として「品質」に対する価値観が高まっており、34%の消費者が現在所有しているものよりも「質が高い」商品を求め、残りの66%は「品質」を重視しながらも価格的要素も気にするとしています。

世代による傾向の違い

「質が高い」商品を求める購買層の比率は、年代が上がるにつれ高くなる傾向があります。経済条件の改善が大きく関係しているようですが、家庭や社会における責任の増大とも関係しているようです。
「00後(2000年代生まれ)」と呼ばれる若い世代においては、消費における傾向が、トレンド、ファッション、芸術性、独特、面白さ、アイデアと言った個性的な表現に集中し、一方で既婚子供ありの世代では、ナチュラル、オーガニック、温かさ、健康、省エネルギーなど、より生活に根ざしたものを重点的に求める傾向が強くなります。
年代が違っても、消費者がこれらの商品に「品質」を求める傾向は共通しています。

大都市と中小都市の傾向の違い

ただし、大都市と中小都市では消費の傾向が異なり、大都市では、個人用家電(主に美容·健康)、生活家電、スポーツ·アウトドア用品、健康食品·サプリメント、映画·音楽·娯楽、といった今すぐどうしても必要ではないけれど日々の生活に楽しみを与えるジャンルが伸びている反面、中小都市では、ベビー用品、乳幼児用栄養補助食品、美容·メイクアップ、乳製品、寝具、時計·アクセサリー、といった今すぐどうしても購買が必要なものに集中しているのが現状です。
今後急速に発展を遂げていく中で、中小都市の消費傾向も、大都市のような状況へと変化していく可能性はあるかもしれません。

まとめ

消費者の傾向を知ることはマーケティングの第一歩。webにおいてもそれは変わりません。ネットの向こう側にいる消費者ひとりひとりを少しでも理解し、必要な情報を無駄なく確実に届けるための努力が大事です。