Weibo(微博)で行われた調査によると、消費能力がある30代中国人の実に43.5%がネットの口コミ(口碑/コウベイ)を信頼していることが明らかになっています。多くの人が口コミをもとに買うか買わないかの判断をしており、これが「中国でのマーケティングには口コミが有効だ」と言われる根拠となっています。

中国人にとって口コミがほぼ全てと言える3つの理由

1.情報統制によるマスメディア離れ
中国のマスメディアは発展途上で、情報量も極めて少ないのが欠点です。中国国民もそのことを理解しているため、マスメディアは消費の判断基準とはなりません。また、検索エンジンは、ネット上の記事コンテンツが少なく検索結果が充実していないため、日本ほど利用されていないのが現実です。10代から30代ネットユーザーの、検索エンジンに対する信頼度は10%に過ぎず、消費者はタオバオなどのECプラットフォームに流れてしまう傾向があります。

2.タオバオなど大型ECの口コミ機能の進化
検索エンジンが発達していない分、ECサイトの検索システムは驚くほど進化しています。タオバオの検索精度はアマゾンジャパンよりも正確で、使い心地もよく、必要なものがシームレスに見つかります。
またタオバオには「提問」という機能があり、商品を先に購入したユーザーに、商品の使い心地や品質などを気軽に尋ねることができます。商品によっては購入済みユーザーが10,000人に及ぶこともあり、かなりの高確率で回答を得ることができます。

3.中国特有の「家族」に対する見方
中国は社会保障が日本ほど整っていないため、何かがあった場合には、家族や親戚間で助け合うのが一般的です。
そのため、親戚や家族のつながりがとても重要視されます。
WeChatのモーメンツなどで共有された親戚や家族の口コミは、中国人の消費判断基準の一つです。

中国で口コミが重要視される理由は他にもありますが、以上が主なものです。中国でのマーケティングに取り組む際には「口碑」対策が必須となります。