今では、中国の街を出歩く際に欠かせなくなった決済アプリ「支付宝(Alipay)」と「微信支付(WeChat Pay)」ですが、利用限度額など、細かな利用規約が予告なく変更されることがあります。中国で支付宝や微信支付を利用するなら、決済額の制限についてしっかり把握しておきたいですね。

「支付宝」と「微信支付」のQRコード決済限度額

2018年4月1日から、静態QRコード決済の上限額が1日につき500元までに制限されました。静態QRコードは、自分のスマホで店側(受け取り側)のQRコードをスキャンする際に使用されます。通常、お店のレジや屋台の目立つ所に、プリントアウトされたQRコードが貼り付けられています。金額によって変化しないこのQRコードを静態QRコードと呼びます。
一方、支払いの際に、店側に対してスマホ画面に表示されたアプリのQRコードを提示し、専用のスキャナーで店員が読み取るタイプのQRコードを動態QRコードと呼びます。動態QRコードは500元を超える支払いの場合も、引き続き利用できます。
この支払い限度額は支付宝のみではなく、微信支付での支払いの際にも適用されます。最近ではほとんどのコンビニやショッピングモール、レストランが動態QRコードに対応しているため、大きな影響はないかもしれませんが、個人営業の小さな小売店舗、タクシー、道端の屋台などは動態QRコードでの支払いができないため、やはり500元が支払いの上限となります。

アカウントタイプによって異なる支付宝の支払い限度額

支付宝には、大きく分けて3種のアカウントがあります。それぞれ1類、2類、3類となっており、この中でも1類は最も簡単な本人認証で取得可能なアカウントです。1類アカウントは、支払いの上限がアカウント開設から数えて累計1,000元です。2類、3類は、3つから5つの本人確認を行っているアカウントで、年間の支払い限度額が2類で10万元/年、3類で20万元/年となっています。
他にも、外国人が支付宝を利用する場合、パスポート写真のアップロードを行なっていないと1回1万元以上の支払いができない、などの制限があります。
中国でQRコード決済を利用する場合は、上記のような制限があることを頭に入れておきましょう。