テンセントのWeChatは、月間アクティブユーザー9億人のSNSです。Twitterのユーザー数が全世界で3億1000万人ということを考えると、この9億人という数字は驚異的といえます。そのWeChatが新しく開拓している「ミニプログラム」。このミニプログラムが、これまでのアプリの概念を変えるものになるかもしれないと、開発者たちは考えています。

ミニプログラムがすごい

ミニプログラムとは、簡単に言うとWeChatの中のアプリです。アプリをWeChatの中で開くことができるため、別のアプリを開いてアカウント名やパスワードを入力する手間を省けます。

ミニプログラムでできること

今までは、WeChatでインスタントメッセージのやり取りをしていて、買い物をしたくなった場合、まずWeChatを閉じて京東など別のアプリを開く必要がありました。しかしミニプログラムでは、WeChatに京東のミニプログラムが入っていれば、アプリを切り替えずそのまま京東で買い物ができます。

もう1つのミニプログラムの利点はIDを共有できることです。アプリを切り替えないため、WeChatのIDをアカウントとして、他のミニプログラムを使用できます。WeChatのアカウント1つあれば、他のアプリのインストールやアカウント作成、パスワード入力も必要ないのです。

ミニプログラムの歴史とこれから

WeChatミニプログラムの歴史は2016年に始まったばかりで、まだ開発途中のアイデアです。WeChat創始者の張小龍は、公式アカウントが思ったような成果を挙げていないことに気づき、新しいミニプログラムの概念を思いつきました。

ミニプログラムは、アプリとは異なる概念であるため、ダウンロード、インストール、アカウント作成、パスワード設定などが必要ありません。WeChatでQRコードをスキャンした後すぐに使用する事ができます。