テンセントがQQを運営し始めたのは、1999年のことで、当初は企業が利用するインスタントメッセージツールとして利用されていました。同じテンセントがWeChat(微信)を公表したのは2011年で、QQはWeChat(微信)よりも12年近く前にサービスを開始していた事になります。この2つのSNSにはどういった違いがあるのでしょうか?年代別の統計から考察します。

WeChat(微信)の年齢別ユーザー統計

WeChat(微信)ユーザーの平均年齢は26歳。若い社会人層にWeChat(微信)ユーザーが多い事がわかります。低年齢のユーザーが少ないのは、アカウント作成に携帯電話登録が必要になるからです。
面白いのは、97.7%が50歳以下のユーザーであることです。高齢者はほとんどWeChat(微信)を使用していないことが分かります。この中でWeChat(微信)ユーザーが一番多い年齢レンジは、18~36歳の間で86.2%です。

QQの年齢別ユーザー統計

QQの場合はどうでしょうか?QQの統計データから分かるのは、若年層のユーザーが多いことです。16歳以下が約22%、17~22歳が約27%、23~28歳までのユーザーが約23%と、28歳以下のユーザーが72%、22歳以下だけで50%を占めています。
22%が29~50歳までの中年層、残りの6パーセントは50歳以上となり、WeChat(微信)ではほぼ存在しない高齢者ユーザーとなります。

年齢別の統計から分かること

この年齢別の統計から浮き彫りになるのは、携帯電話番号による本人確認の壁です。現在中国では、身分証がなければ携帯電話番号を取得する事ができません。身分証は16歳以上になってからしか取得できないため、16歳未満は自分のWeChat(微信)アカウントが持てないということになります。この16歳の壁が、若年層ユーザーがQQに流れる要因の1つとなっています。

2018年のappアクティブユーザーランキングでは、WeChat(微信)が10億を突破し、堂々の1位。QQは5億4000万で2位。先述の若年層ユーザーのニーズがあるにしてもQQユーザーは明らかに減少傾向にあります。2018年後半も、機能強化を続けるWeChat(微信)の快進撃は続くものと思われます。